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2010年04月26日

ウォールナット



高木様
ここまで出来ました
ウォールナット材、オイル仕上げ
チェストも仮組が終わり組み立てに入っております
内部の回し組子も完成し、細かな部品を作っております。
5月末にはお届けできそうです。


仏像のこと
以前に如の世界観について書きましたが
本来仏教に関わる仏像は
如来ですから
一目見て“空”宇宙を創造させる姿でなければなりません
でも実際は人間の姿に似ています
これは
全ての如来は仏教を起こした
釈迦族の王子シッダルータをモデルにしています。
たとえば観音様や大日は王子の頃の姿
よく見る座禅を組んでいる姿は
修行僧の頃の姿などですね

仏教が伝来したばかりの頃は渡来人の仏師が作っていましたが
時代が進むにつれて
日本人の仏師も彫像を始めます
最初は渡来人のまねでした
仕方がないですね
仏の世界がよく伝えられていませんでしたから
如来や菩薩、明王の本来の働きや関係が
解っていません。

そこで平安時代の初め唐国、今の中国に渡り仏の世界を
勉強に行った人たちがいました
それが最澄や空海たちです

仏教が日本で独自の発展を遂げる先駆けでした
そして彼らが持ち込んだのが密教です。

その後、日本の仏師たちは独自の解釈の基
様々な仏を彫り始めます。
  


Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:46Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月23日



私が仕事を始めた頃からの師匠(指物師)が
昨年お亡くなりになりました

75才でしたがまだまだ若く私なんかが及ばないほど
元気な方でしたが、突然亡くなってしまいました
腰痛で入院
投薬してわずか1ヶ月の命でした。
新薬の投与だったらしいですが、よくわかりません。

今年になって奥様からお仏壇の修復を頼まれて
ようやく完成。設置してきました。
私の親父の作ったモノでした
時の流れと巡り合わせの縁に何かを感じます。

設置しているとき以前勉強した如の世界観が頭に浮かびました



如の世界観
私たちが普段何気なく呼んでいる名詞は
いったいいつ誰が付けたのでしょうか?
如の世界では
全ての名前に如が付きます
たとえば
山のごとし(如):土が盛り上がっている塊ですか?
海のごとし(如):大きな水たまりですか?
人のごとし(如):生き物の一つですか?
地球上の全てのもの、宇宙も含めて如の塊ですね
その全てを真如と言うそうです
私も如のなかにいて如の一つですね

では、私はどこから生まれてきたのでしょうか
如の塊の中から生まれてきたんですね
如の塊から生まれてきたモノを“如来”と言うそうです。
私は藤澤如来ですか
如の中から生まれてきたものは全て、如来です。
宇宙全体は・・・、如の塊・・・、真如ですから
真如如来ですか。

如来はどんなモノでも必ず何かの役目を持っています
その役目を終えたとき真如に戻っていきます。“如去”と言います。

では次に
如の塊を構成しているモノの中で共通しているものがあります
何かというと
地水火風の4つになります。言い換えると
土、水、太陽の熱、空気になります
真如の中では全てがこの4つを共有しています。
この4つを含めた真如を“空”と言うそうです
{お位牌の戒名の上に空と書くのはこの意味ですね}
さて、
そうすると全ての如の塊は“空如来”と言うことになります
サンスクリット語で空はビルシャナとかルシャナと言います
空如来はビルシャナ如来、ルシャナ如来になりますね
これは阿弥陀如来のことです。

日本に仏教が伝わった頃
輸入された最初の仏像がビルシャナ仏です
空如来を形にしたモノですね

一目見ただけで
宇宙を含めた全ての如の世界が見えてくる
そんな仏像です。

空の世界では生まれてくるのを待っている如来の卵がたくさんいます
必要とされるまで修行しているのだそうです。

この世に如来として生まれてきたからには
何かの役目を背負っているのだと思うのです。

しかし、未だ気づけずにいる手仕事やなのであります。







  
タグ :如来如去


Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:58Comments(0)ものつくり

2010年04月23日

修復



野沢温泉のA様
無事に修復・納品できました
よかったです
お父さんのご法事も無事に出来そうです。

50年経過したモノとは思えないほどよくできていました。
大切に使われてきたのでしょう。
これからも大切にお使いください。
もう50年使えます。

先人の技・勉強になりました
  

Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:24Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月19日

エンジュ材



埼玉のkさま
昨日はお世話になりました
滅多に迷うことなく到着できるのですが
迷ってしまいました・・・・
お手数かけました。

帰ってから写真を見て
その存在感に驚きました
漆の力でしょうか、エンジュの力でしょうか
春の日差しに輝いて見えますね
お父様の写真も輝いています。
きっと、喜んでいると思いますよ

私もうれしいです。

追伸、
お礼のメールをいただいて恐縮しております。
出来たての厨子ですが
家族だと思って今後とも面倒見てやってください。
お家に慣れるまで1年かかります。  


Posted by 手仕事屋ふじしん at 19:11Comments(1)ご依頼の作品集

2010年04月19日

サクラ



埼玉の大塚様
昨日はお世話になりました
無事に設置できて一安心です
奥様も喜んでいることと思います。
つくづく時の流れの速さを感じます。

1年間はサクラ材がお部屋の環境になれるよう
面倒見てやってください
梅雨時はいいのですが(引き出しが渋くなるかも)
乾燥期には音がするかもしれません
1年後には
立派に与野の住人になっているでしょう
台も作って送りますね。


数年後、今度は秋田ですね
お引っ越しの時は声をかけてください
お手伝いに伺います
  
タグ :サクラ


Posted by 手仕事屋ふじしん at 19:02Comments(0)ものつくり

2010年04月17日

えんじゅ



埼玉のKさま
完成しました!美しい!
やっぱり漆は綺麗ですね
日本人ならやっぱり漆仕上げですね
今回はゆっくりと乾かせたので綺麗に木目が見えますね
フラッシュのせいか少々赤いですが
実際は渋い茶色です
お部屋に置いたら高級感があり引き立つでしょう

明日お届けです  
タグ :エンジュ


Posted by 手仕事屋ふじしん at 09:25Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月17日

けやき



長野のNさま
けやき材拭きうるし仕上げ
仏間にピッタリ収まりました
机も同じ材です
特に天板は1枚板で仕上げ、筆返しを付けずにソリを入れてあります。
上品で美しいですね。
色々とお世話になりありがとうございました
今日がご法事ですね
来ていただいたお客様がどんなご感想か
また聞かせてください
  
タグ :うるし


Posted by 手仕事屋ふじしん at 09:19Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月13日

お普通壇



お普通壇を創ると言うこと NO,1

先日の作品展でのことです。
ご主人を亡くされたばかりの方とお話しする機会がありました
「亡くなったご主人のために何か供養になる物を作りたいと言うことでした。」

49日までに仏壇や位牌を作れと周りからいろいろ言われること。
どうしようか迷っていること。
それから、亡くなったご主人の性格や趣味。
亡くなる間際までの彼のがんばり、
奥様に与えてくれた優しさ、
心にあふれる思い出や意外な周囲の冷たさや優しさなど。
時には涙を流しながら、一時間以上語っていただきました。
私は聞き役でしたが。
彼女のご主人に対する今まで積み上げてきた愛情の深さが
ヒシヒシと伝わってきました。
でも、普段の元気な彼の時には気がつかなかったそうです。
彼が病に倒れて共に病と戦う生活になって初めて気がついたそうです。
夫婦ってそんなものかもしれないですね。

彼女のお宅にはすでにご両親が使っていたお仏壇があるそうです。
でも、「亡くなった彼のために作ってあげるのが私の役目」とおっしゃっていました。

でも、僕は思うのです。
「それはあなたがこれから生きていくために必要な“もの“だと思うのです、
仏壇でも厨子でもない”もの“です」
「いつかは誰も死を迎えますが、それまでは生きなければいけない。
どうせ生きるなら楽しく、元気に生きられたらいいですね。」
「そこに置いておくだけで彼を思い出し、
今日も一緒に元気に生きていける何かが。
慌てずに、亡くなった彼にふさわしい“もの”
そんな”ものづくり”を一緒に出来たらいいですね。
僕はあなたの思いを形にするお手伝いをするだけなんです。」

彼女はホッとした様子で「おかげで元気が出ました。
色々と考えてきます。息子にも話をしてみて、また相談に乗ってくださいね」
と言って帰られました。

悲しい話を聞いた後でしたが、私もなんだか心が元気になりました。

今の日本人は宗教心が薄くなりながらも
宗教の慣習にとらわれています。
でも、日本という国が出来てから脈々と擦り込まれてきた
原始アミニズムのような自然信仰を中心として
信仰心はどこの国の人よりあります
信仰と宗教がごちゃ混ぜで整理されていないのです。
地域のコミュニティーや家庭が崩壊しつつある都会ほど
残された人が癒される”もの”がありません






  
タグ :お普通壇


Posted by 手仕事屋ふじしん at 17:21Comments(0)ものつくり

2010年04月13日

エンジュ


埼玉のKさま
エンジュ材、漆仕上げ
1回目の目止めの拭きうるしが終わりました(扉の写真)
今回は仕上がったとき木目がよく見えるように
薄めにゆっくり乾かしていきます。
その分塗る回数は増えますが!

3回目の拭きうるしが終わりました
なかなかの色になりました
後2回ぐらいでいい感じになると思います。

お楽しみに!  

Posted by 手仕事屋ふじしん at 17:02Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月12日

ウォールナット


中野のNさま
ウォールナット材、オイル仕上げ、H:750、W:550、D:500

ようやく完成しました
中の回し組子が見えますでしょうか
かなりいい出来です。
中柱は下まで通してみました。
迫力満点です。
掛け軸用のフックも付けておきましたので
ご本尊が間に合い次第設置できます
お楽しみに

今日から工房で仕事をしていますので
いつでもおいでください
お待ちしております  


Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:38Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月12日

溜塗り



長野のTさま
溜塗り漆仕上げ、金粉仕上げ、浄土真宗大谷派、松に鶴蒔絵、

ようやく完成です
あとはご本尊の届くのを待つだけとなりました
連休にはご法事が出来そうです
かなり大きいですよ~
あとわずかで納品です  

Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:32Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月12日

エンジュ材



埼玉のK様
エンジュ材、漆仕上げ

お待たせしております、本体ほぼ完成です。
フラッッシュのせいか色が白っぽいですが
間違いなくエンジュ材です

今日から漆を塗り始めました。
明日には1回目の漆色の厨子が登場です
お楽しみに。


  
タグ :エンジュ材


Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:28Comments(0)ご依頼の作品集

2010年04月12日

さくら


小川様
できましたよ~
サクラ材、オイル仕上げ、


連絡遅くなりすいませんでした
この春は忙しいです
息子の入学、引っ越し、作品展
とにかく体がいくつあっても足りません
連休においでになるのを楽しみに
厨子と一緒にまってま~す  

Posted by 手仕事屋ふじしん at 18:22Comments(0)ご依頼の作品集